楠さんの恋人!




ドキ、ドキ…―


えぇ―…
私は只今保健室のソファーに座り
麦茶なんぞをすすっております…

「ふふっ、千尋ちゃんがお話しに
来てくれるなんて嬉しいわ」

そう言いながら泉先生は
私の向かい側のソファーに座り
ニッコリしている。

先生に聞けないから
泉先生ならいけるかも…!

って思いついて来てみたけど…

「ね、千尋ちゃんはどれがいい?
お菓子ならいっぱあるからね」

なぜこんなことに……!

目の前で楽しそうにたくさんのお菓子を
広げている泉先生。

いったいどこから
そんな大量のお菓子を
取り出してきたのやら…

――とか言いながら

「これ美味しい…!
どこで買ったんですか?」

「あ、それはね―…」

うっかり
楽しんじゃってます。

いや、聞こうと思う気持ちは
あるんですよ?

だけど…

せめてこのチョコを
食べ終わってから…!