「では今日のプリントは これで終わりにします。 家で復習しておいて下さいね。」 「えっ今日は終わりですか!?」 待ってましたと 言わんばかりの表情で 私がそう聞くと、 先生はまったく…と呆れたように 言葉を続ける。 「ただし化学準備室の掃除を 手伝って貰いますから……」 そして、 持っていた本を机の上に置き ネクタイを緩めた。 綺麗な細長い指先や容姿のせいで その仕草がさまになっていて よりいっそう色っぽさが増す―… 「帰しませんよ?楠さん―…」 「えっ………?」