楠さんの恋人!






産休っ…!!


そう言えば終業式の日に
校長がいってたような……


「ふふっ。可愛いわね、あなた。
名前は何て言うの?」

「あっ楠 千尋です!」

「楠さん!そう…あなたがっ!」

「え?」

「ううん、何でもないわ。
私は泉 理沙。よろしくね?」



 ―――理沙…―――



その名前が私の心に
重くのしかかった。


そして今朝の出来事が
鮮明に思い出される。

静かに震えながら泣く彼女を
先生は優しく抱きしめ、囁く―…


 ――お前は俺が守るから…――