楠さんの恋人!






いきなりの真剣な表情に
私は驚いてしまう。


「無理して笑うなって。
何があったかは聞かないけど…
そんな悲しい顔するなよ―…」



そう言った後藤くんの顔は
少しだけ寂しそうで―…


私、そんな悲しい顔してたんだ…



「後藤くん……」


「ん?何?」


「ありがとね…!」


私を気遣ってくれる
彼の優しさが凄く嬉しかった。


「ぇっ…あぁ。
じゃあ…―俺は部活があるから。
一応保健室行っとけよ?」


そう言うとグラウンドの方へと
駆けていってしまった。



うん。

後藤くんのおかげで、
少しだけ気持ちが
軽くなった気がする。