楠さんの恋人!




駐車場まで来ると、先生はポケットから
キーを取り出し、鍵をあける。


車には興味が無いから
車種なんて分からないけれど、
シルバーの先生らしい
シャープな感じ。


「じゃあ乗ってください。」


「ぁっはい!」


そう言い後部座席のドアに
手をかけようとすると
それを遮られた。



「えっ…何ですか?
乗せるとか言っといて
最終的にはやっぱ乗せないって言う
新手のいじめですか?」


「だったら凄く面白いんですが、
残念ながら違います。

まぁ…そういうプレイが
好きなんだったら
それでいいですよ?」


「いや……遠慮します」


はいとか言ったら
本当にしそうだし…!

「それじゃぁ乗ってください?」


そう言う先生が開けたドアは
助手席だった―…


「ぅっえっはぃ…」


助手席とか―…良いのかな?


私は遠慮がちに車に乗り込んだ。