…―やっぱり、夢だったのかな? 上手く聞き取れなかったけど 誰かに“好きだよ”って 言われた気がしたのに…… そう思いながら 横に立っている先生に視線を移した。 「何です?楠さん。」 「ぁっいえ…。何でも無いです。」 ん―…夢だっ! もし本当に言われてたとしたら その相手が先生かもしれないって 考えたけど違うなっ! ありえないもんっ!! 「ところで…楠さん、 帰らなくていいんですか?」 「え?」 そんな問いかけを不思議に思い、 携帯のディスプレイを見る。 「あぁぁぁっ!!」