「あ……」 廊下には、友達と話す 春田の姿が存在した ゆっくり…ゆっくり 目の前を通る 春田は、私が通っている姿をチラッと見た ………が、また 友達とのお喋りを続けた 胸がキュッと苦しくなる 唇を噛み締めたまま、教室へと入った 「やっぱ…うちのことなんて」 そう思えば思うほど、涙がでそうになる 目尻がだんだん暑くなる 「………かわ……福川?」 「…………え?」