誠の道ーキミと共にー

たとえ、あなたの瞳が苦手だろうが
仮面をつけてしまえばこっちのもの。



屈するものか。



まるで、二人のあいだにバチバチと火花が上がっているかのように睨み合った。



そこで、ふと
沖田は満面の笑みを見せた。



「?」


なにごと?


この笑顔は狼の方じゃない、か?


狼の方が笑顔を見せることはないはずだからね。




「土方さんたちは構わないけど
 近藤さんを悪く言うのは許さないからね?


 ・・・早死したくないでしょ?」



「・・・」



『早死』か・・・



人間、いつかは死ぬのだから・・・
それが早いか遅いかだけだろうに。



でも、私が死んでも
前のように父様たちと暮らすことは
できないか・・・


なんといっても、母様は・・・
地獄に落ちたのだから。




「・・・朝餉を食べてこい。

 

 今日の、一番隊の巡察は亥の刻。
 それまでは、休んでおけ」