誠の道ーキミと共にー

・・・不愉快だ。



璃桜は袴に着替え、屯所の廊をひとりで歩いていた。





昨日の、あの近藤たちのお説教じみた話と、
今朝方みたあの夢。


あんなことを言われたら
ますます人間を見下すぞ、私は。





(あんな綺麗事・・・)





「よくもまあ、口にだして言えるものだな」



「!?」



勢いよく、声のしたほうに振り返った。




「・・・沖田さん。
 おはようございます」




「あぁ。」




何事もなかったかのように、
やりすごし、
璃桜は仮面をつける。

が、心の中では焦っていた

(嘘
 今までの全部、駄々漏れだった?!)



「・・・なにが不愉快なんだって?」



沖田の瞳が璃桜の瞳を射抜く。



「・・・なんの話でしょうか?」