誠の道ーキミと共にー

「まあいい」




璃桜は視線を近藤たちのほうに向けた。




「璃桜くん…」


「さっきのは事実だ」



近藤の哀しげな呟きにも表情を変えず、璃桜は淡々と続けた。





「神のなかで、人間と恋におちるなど罪。…死しても償いきれない大罪だ」



璃桜の声が、重く、低く、部屋に響いた。



「その女神の娘だ、私は。
 しかも、女神の力は私がそのまま受け継いだ。


 もし、私が神たちに存在を知られれば…」



そこまで言って璃桜は口を閉じた。




「?」


近藤たちは、いきなり途切れた言葉を不思議に思った。



「いや、なんでもない。
 おしゃべりがすぎたようだ」




璃桜は一度、自身を落ち着かせるために瞳を閉じた。