璃桜が部屋に寝かされているとき、近藤と土方、山南、沖田は別の部屋に移動していた。
「ふむ。
近藤、あの女子は一体何者だ?」
重たい沈黙の中で口を開いたのは、松本良順。
壬生浪の主治医である。
近藤が、江戸に任務で訪れたところ偶然出会い、意気投合し、
良心で、壬生朗の主治医を買って出てくれた。
「旅の者だと、本人は言っています。」
「ふむ、旅の者、か」
松本は、医学を学ぶため自分の足であちこちを旅したと聞いている。
そこで学んだ知識は誰にも劣らないとも聞いたことがある。
その松本の、この口ぶり。
なにかよからぬことでも、と近藤は気が気でなかった。
「お前たち、こんな話を聞いたことがあるか」
そして松本が話し出したのは、まるでおとぎ話のような話だった。
「これは、俺が越中を旅していたころに飲み屋で偶然意気投合した老父に聞いた話なのだがな…」
「ふむ。
近藤、あの女子は一体何者だ?」
重たい沈黙の中で口を開いたのは、松本良順。
壬生浪の主治医である。
近藤が、江戸に任務で訪れたところ偶然出会い、意気投合し、
良心で、壬生朗の主治医を買って出てくれた。
「旅の者だと、本人は言っています。」
「ふむ、旅の者、か」
松本は、医学を学ぶため自分の足であちこちを旅したと聞いている。
そこで学んだ知識は誰にも劣らないとも聞いたことがある。
その松本の、この口ぶり。
なにかよからぬことでも、と近藤は気が気でなかった。
「お前たち、こんな話を聞いたことがあるか」
そして松本が話し出したのは、まるでおとぎ話のような話だった。
「これは、俺が越中を旅していたころに飲み屋で偶然意気投合した老父に聞いた話なのだがな…」


