誠の道ーキミと共にー

その瞳は何処を見つめているのか分からない。



架空を見つめているのは確かだ。




「我は、…ゆの、…め。…の…かいを、…する…の…ひ…で…る。
 お…を…せ。せねば…天界…この…ほ…。ち…め、十六夜…として…。
 …を…なさい」




途切れ途切れの言葉を発した後、璃桜は目を閉じて倒れた。



「璃桜!!」



璃桜が倒れた後、全員が駆けつけたが返事はない。



ただ、顔が真っ青で生気がないのは確かだった。




「近藤さん!!」



「大丈夫だ。今、松本先生を呼びに行ってる。


 それまで、横にさせよう」




「僕の部屋に寝かせてください」



「総司?」




「彼女は、もう一番隊の隊士だ。

 部下を想うのは当然でしょう?」




沖田はそういうと、早々に璃桜を抱えて部屋を出た。


部屋に残された幹部らは茫然と立ち尽くしているだけだった。