誠の道ーキミと共にー

女性は必死で断っている。


が、しかし。



「んだと、俺たちの誘いを断ろうってのか?」



浪士2人は諦めようとしない。



「こんな花を大事に抱えちゃってよ、これから墓参りか?」



浪士の1人が女性が抱えていた花を奪い取り、地面に投げつけた。



こんな、花??


・・・。



浪士の行動に私の中で怒りの思いが膨らんでいくのが分かった。




投げつけらた花は地面でぐしゃぐしゃになっていた。


女性はじゃがみこみ、それを急いで拾い始めた。



しかし、浪士はそんなの無用とばかりに女性の腕をつかみ連れて行こうとする。




「やめてください、離して!」



女性の悲鳴にも似た声が響いた。



その声に、一瞬さっきまでの怒りが止まった。



この声・・・



『いや、離して!!』



自分の中の、闇。



奥深くで何かが、動いた。