誠の道ーキミと共にー

やっと我に返ってそう言いだそうとしたとき、目の端に映っていた、壁に立てかけられていた竹刀やら防具が璃桜に向かって倒れていくのが見えた。



「危ないっ」



そういって彼女に手を伸ばした。


俺の言葉を聞いても、彼女は驚いた様子も恐れた様子もなかった。



ただ、倒れてくるものにゆっくりと視線を合わせていた。





ああ、彼女は本当に何も感じていないのだ、と確信した。



死を恐れているなんて嘘だと、そう思っていたのに。




-----初めて見た、彼女の本心がアレだったなんて。




間に合うか?



必死に手を伸ばすが、距離が離れすぎていて間に合うかわからない。



くそっ

間に合え!