誠の道ーキミと共にー

とっさに近藤さんの言葉がよぎった。



・・・っこんな時に。



俺が負ければ、俺は変われる。



そう思っていたのに、手を抜けなくなった。



俺も、一応は武士だ。



そう簡単に負けたいなんて思わない。



けれど、璃桜だけには負けても構わないと思った。



・・・それも一時の気の迷いだ。



俺は、感傷に浸るのをやめて璃桜を見た



迫りくる俺の攻撃に動揺を見せるものの、焦っている様子はない。




璃桜まであと少しというところで、璃桜は体の力を抜いて、立ち尽くした。



その顔には笑みが張り付いていた。