誠の道ーキミと共にー

そう思って、近藤さんたちが上京すると知った時に、真っ先にその話にのった。



俺の判断に土方さんはあまり良い反応はしなかった。



俺の身が心配だったのだろう。



その頃、俺はまだ12歳。



人を斬る斬らないの判断をするには早すぎた。



しかも、親を早くに亡くした俺の親代わりである姉と、離れて暮らすのにも不安があったのだろう。



だけど、結果俺は近藤さんたちについて行った。



俺は何色に染まっても構わないと、あの時そう誓ったのに、隊士たちに拒絶されるのが怖かったのかもしれない。



稽古は、ほぼ毎日さぼり。


それは単なる俺の「逃げ」だったのかもしれない。




だから、期待していた。


目の前にいる、このか弱い女子が俺の世界を変えてくれるんじゃないかと。


俺に勝って、俺の不安を取り除いてほしかったのかもしれない。



「俺は、天才でも何でもない」



それを認めてほしかった。知ってほしかった。




『生かすか殺すかは君試合だ、総司』