誠の道ーキミと共にー

向かい合ってみてきづいた。


やっぱり、この人強い・・・

全く隙を見せてくれなかった。


これは、確かに天才って言われるだけあるわなあ・・・



相手は男。力も、体力も女の私よりも格段に有利。


あんまり長引かせないほうが良いかな・・・



しばらく睨み合っていると、さすがに道場内もしん、と静まり返った。



そこで一瞬、空気の波動が変わった。



-------来る!


パシーンッ


沖田の攻撃を璃桜の竹刀が捉えた。



沖田の攻撃を受け止め、そこから相手の竹刀をはねのけ反撃にかかる。



それに驚き、沖田は一瞬隙をつくり、璃桜の竹刀が左の脇腹めがけて飛んできたが寸前で交わす。



お互い距離を置き、間をつくる。



お互い、息はまだ乱れていない。



2人の様子に道場から息を呑む気配がした。



「なかなかだな、璃桜。」



「光栄ですね。」



まさか最初の一撃を止められるとは思ってもみず、沖田は焦った。


その焦りが隙をつくり、璃桜に、付け入る隙を見せてしまった。