誠の道ーキミと共にー

道場に入る前に、部屋で交わされた約束。


そんなものを一介の隊長である総司が許可できるわけではなく、最終的には近藤の許可が必要だった。


それなのに、この人は軽々と言ってしまった


『うん。
 俺は構わないよ』



「だって、しょうがないだろ?

 2人で決めたんだから。これは当人同士の問題だろ」



「まあそうだが・・・」


「それにいいじゃないか。


 総司が勝ったらこちらの条件をに呑んでくれるって言ってるんだ。


 ・・・まあ、それもあの子しだいなんだけどね」


言って、2人は目線を璃桜へと移した。



「そうだな。総司が、そう簡単に負けるわけねえしな。」



「仲間を信頼してるのは良いことなんだけどね。」



「???」



その言葉に土方は困惑するばかり。



『生かすか殺すかは君次第だ、総司。


 彼女とやってみて、決めろ』


でも、だいたいは予想がついている。



「そう思うってことはトシも、まだまだだねえ。

 あと、ちょっとなんだけどね・・・」


その言葉が土方に届くことはない。