誠の道ーキミと共にー

あんたは?、と名前を問われ、いつも通り笑顔を張り付けた。



「加賀美 璃桜と言います。


 原田さん、ですね。よろしくお願いします」



「おう、よろしく。


 君が、総司が連れてきた子か・・・」



まじまじと見られて、さすがに顔が強ばった。


それを見かねて山南さんが助け船をだしてくれた



「原田君、そんなに見つめてしまっては璃桜くんに失礼ですよ」



「ああ、すまねえな。


 なんてったってなあ~あの総司が連れてきた子だ。


 そうとうの、剣の使い手なんだろう?」


注意され手もなお、原田は視線を外そうとしない。



・・・え?


なんなんだこの人・・・


別に私は沖田さんの前で剣を使ったこともなければ、鞘から抜いたこともない。


実力がどうのこうの言えるばあいでないだろ。



けれど、原田は



「早く璃桜の実力が見たいな」



なんて言ってる。



だから、別に自慢できるほどの腕前でもないってーの!!



なんだか、無性に腹が立ってきた。