「平助、町の様子は？」


「あの化け物たちは、町民の避難が大方終わった後に戦闘を始めたから、被害はそこまでじゃないよ。左之さんたちも途中から手伝ってくれたしね。」


「と言うことは、総司たちは･･･」


「無事みたいだよ。ただ、離桜の怪我が酷いらしくて、屯所に戻らせたらしいよ。」



「そうか･･･回復が早ければ良いのだがな･･･」


「うん･･･そうだね･･･」



始めて新撰組があの化け物に出会ったとき。

2番隊と10番隊での夜の巡察のとき。

あのときの負傷者がいまだに目覚めない。
それに、離桜が出ていってから日増しに顔色が悪くなっていた。



「･･･一くん、立てる？」


「っ、大丈夫だ。」




なんとか立ち上がって二人で屯所への道を急いだ。