誠の道ーキミと共にー

「どういうつもりだ。って・・・」


加賀美は俺の組の隊士だからだ。

と言おうとして黙った。


・・・なんか違う気がする。

それもあるがもっと違う意味でああ言った気がする。


・・・なんだ?


はて?と考えるが何も思い浮かばない。



「・・・加賀美は俺の隊士だからな。」


「てっきり『俺の女だからだ。』とか言ってくると思ったが。なるほどお前と姫はただの主従関係ですか。」



「・・・はぁ?!」


「なんだ何か問題でも?」


「いや、なんでも・・・」



お、俺の女って・・・

何いってんだこいつ。

こいつとはそう、ただの『隊長』と『隊士』だ。


そうそう。隊長と隊士・・・


うん、隊長と隊士・・・


それ以外なんて、ないない。
ましてや俺の女なんて、ないない。もっての他。


「・・・」


なのに何故、悲しいとか思ってる自分がいるのだろう?


「貴様の百面相など全然面白くないぞ。」


「・・・お前、二重人格か?」


アブリエルは視線を彷徨わせると体を引いた。


「・・・戦いのあとは感情が高ぶって言葉遣いが荒くなるだけです。」