誠の道ーキミと共にー

「加賀美?どうした?」



沖田さんに声をかけられても耳に入ってこない。


「おい・・・?・・・っ、な?!」



沖田さんの手が私の肩に触れるとはっと我にかえって、気がつくとアブリエルに刀を向けていた。



ガキィンッ!!



私とアブリエルの刀の交わる音が響いた。



「・・・なんのおつもりですか?姫。」



襲いかかったときアブリエルは若干私を見て目を見開いた。


そして、すぐにいつもの切れ長の瞳に戻る。



「・・・お前に、姫と呼ばれる筋合はないッ!」



一旦間合いをとってすぐにまた襲いかかる。



キンッガキィンッ!!



攻める。攻めて攻めて攻めまくる。


ただ単に剣を振るっているわけじゃない。


一撃一撃に神経を集中させる。


反撃の隙を与えないように。



「はあぁぁっ!!」



ガンッ!!



「しまっ・・・!!」




一瞬の隙をついてアブリエルの手から刀を弾き飛ばす。





ダンッ!!



「・・・」


そしてそのまま木の幹まで追い詰める


アブリエルの横には私の愛刀が刺さっている。



「・・・お前はいったい何者だ」



「私は天王神様の使者-------」



「ふざけるなッ!!何故、母を殺した!!何故、何故、何故なんだ!!」



分かってる。
頭の中では分かってる


でも、叫ばずにはいられなかった。