「どうした?どこか具合でも悪いのか?」


私はうつ向いたままふるふると頭をふった。


「本当に?」


それでも沖田さんは私の肩に手をおいて、顔を覗き込もうとする


赤くなった顔を見られたくないのに逃げ場がなくてぎゅっと目をつむった。



(ほんと、なんでこんなに優しいの・・・?)



その優しさが私を戸惑わせているなんて、きっと沖田さんはおもってもいないだろう。



(私、どうしちゃったんだろう・・・)


胸の鼓動は一向に収まる気配はない。

逆に速まっているようだ。



と、その時。


盛大なため息と共に一陣の風が吹いた