誠の道ーキミと共にー

いきなり青年が近づいてきたので拒絶反応を出してしまった。



青年は璃桜のあまりに分かりやすい拒絶に目を見日開いたが、さして気に止めた様子もなく、ついてこい、といって廊下に出た。



私は急いでその後をついて行った。






青年は一つの部屋の前で止まり、中に入った。


私も後に続く。


部屋には数人の男性たちがいた。


とりあえず、青年の案内で真ん中あたりに腰をおろす。


周りからの好奇心にあふれた視線が痛い。


いたたまれなくなって、視線をうつむかせると、前から声をかけられた。



「そう緊張しなくてもいいよ」


目の前にいたのは2人。


たぶん今、声をかけてきたのは、私から見て右側のちょっと軽薄そうな人。


私の視線に気づいたその人は、ニコリと笑ってしゃべりだした。



「俺は、ここ壬生浪士組局長、近藤勇(コンドウ イサミ)

 なんか、うちの総司が手荒な真似しちゃってたら、ごめんね?」


・・・壬生浪


「・・・みぶろう?」


少し気になる単語があって、頭の中でくりかえしてたら、いつの間にか口にだしていた。



「うん。ここは、壬生浪士組の屯所だよ」


近藤はその言葉に反応し、思うがままに返答した。


・・・みぶ、ろう