誠の道ーキミと共にー

近藤さんが籠を用意して上に上がってきた隊士の伝言を受け取り、
芹沢さんを促す。




「では、今日はこの辺でお暇するとしようか」




芹沢さんはそのまま鉄扇を肩に担いで
新見さんと一緒に下に降りた。





それを見届けた土方さんが
さっきから全く動いていない沖田さんをちらりと見遣ったあと
顔をしかめた




「近藤さん」



土方さんが近藤さんの方を見ると
近藤さんも何かを察したらしく、顔を見合わせたあと
深く頷いた。




近藤さんはまだ部屋に残っている隊士たちの方を見ると
パンパンッと手を叩いた。



それに反応して隊士たちの視線が近藤さんに突き刺さる。



「今日の宴会はこれまで!


 みんな、無事に屯所に戻るように!!」






こうして、私の初の芸子さん体験は幕を閉じた・・・はずだった。