誠の道ーキミと共にー

それを見て、璃桜は刀を鞘におさめた



あ、そうだ、正吉は!?


正吉が心配になって、勢いよく振り返る。



しかし、その方向にいたのは正吉ではなく、1人の青年。



誰?、そう問う間もなく腹に衝撃が。


「くっ」


意識を失う前、地面に倒れる前に見えたのは、自分の腹にあてられた刀の鞘。



腹にあてられた刀はまさに青年の物。


どうやら、この痛みの原因は青年のようだ。


まもなくして、璃桜は気を失った。





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なんか、温かい・・・



この温かさは初めてじゃない。


前にも、似たような感じがあった。


みんなに、母上と、父上に無条件に愛されていた時。


私が小さかった時。


母上に、抱いてもらった時の温かさに似てる・・・






ごめん、ごめんね。母上、父上・・・

私のせいだよね。


私が生まれたから・・・



璃桜の頬に一筋の涙が零れた。