誠の道ーキミと共にー

それをみた芹沢はふっと、笑った。


明里は冷や汗が伝うのに気づいた。
どうして・・・


「なにをしようとは思っとらん。安心せい。なにかしようとすればこちらの身が危うい。・・・残り少ないこの命を散らせるのはまだはやい。」



「・・・?」


最後の方は小さすぎて何を言っているのか分からなかった。

なにもしないとは言っているが、信用できるかは分からない。



「さて、舞もそろそろ終わりか・・・」



芹沢の言葉で明里も舞の方に視線を向けた。


明里の胸はまだざわついていた。

まさか、私の存在が知られていたなんて。
あの人に、伝えるべきか否か・・・


そう考えているうちに、拍手と共に舞は終わった。