誠の道ーキミと共にー

ハッとして、上座を見ると
芹沢さんが立ち上がっていて
土方さんたちが芹沢さんをなだめていた。




「うるさい、離せ!


 こんな下手くそな舞を見せやがって・・・


 こっちは金を払ってやっているのだぞ!!



 それなのに、こんな下手くそなものを見せやがって・・・!!」





「も、申し訳ありまへん!!」


「どうか、お許しを!!」




どうやら、女郎たちが踊っていた舞が気に食わなかったようだ。


芹沢さんの前で、二人の女郎が頭を下げていた。




土方さんたちがなだめているけど、落ち着く気配はない。




「ええいっ
 離せ、土方ぁ!!」



芹沢さんは、持っていた徳利を投げた。



「痛っ」



当たったのは、無関係の花鈴ちゃんの額。



花鈴ちゃんの額は赤くなっていた。




花鈴ちゃん・・・!!