誠の道ーキミと共にー

『どうでっしゃろ?
そないな悪ぅ話ではないんちゃいますか?』



藍屋さんは、扇子開いてパタパタと扇いだ。


『あ、あは・・・』


もう私は何を言えば良いのか分からない。

私が新造になって、座敷に上がって男の人たちの相手をする・・・?
なんという屈辱。
なぜ私が見知らぬ男の人に媚(こび)を売らねばならないのか。


いや、しかし、
いまはそんなことを言ってる場合ではないし・・・

笑顔だ、笑顔!

何でも、新造は遊女見習いだから、
男の人に触られたりしないらしいし。

ただ、話に相づちを打ってお酌すればいい話のようだ。


大丈夫だ。やれる!


そんな私の様子を見て、藍屋さんは、ぱしんっと扇子を閉じた。


一気に思考が現実に引き戻される。


『あんさんが、座敷に上がってくれるゆうなら、タダで酒を譲りまひょ』