「近藤よ。


 此度の巡察で、大きな被害を受けたそうじゃないか」




「はい。
 ですが、ご心配なく。


 隊士たちは皆-----」



皆無事です。


そう言おうとしたが、遮られた。





「2番隊、10番隊総出でも倒せなかったのを
 沖田くん一人でどうにかしたんだろう?」





その言葉に、2番隊隊長永倉新八と
10番隊隊長原田佐之助は、
顔を俯かせた。




「はい。
 その通りです」




「・・・」




違う。
俺一人じゃない。


俺でなく
あいつ一人で倒したんだ。




そう、弁解しようとしたが
土方に止められた。





芹沢は目を細めた。




「そんな体たらくで組を名乗っているのか、近藤よ。」