あたしは、樹と慎が海の家に向かうのを見届けてから
笑とファンタの方を見た。
「っ!笑!大丈夫!?」
「あぁ…ゆ…い…急所は…外れて、る…から…ファン…タを…殺す…な、よ?」
「うん!分かってるから!もう喋らないで!」
どうしよう…
とりあえず応急処置!
「ファンタ!魔王を騙すために、処置は出来ないけど…大丈夫?」
笑の方が重症だけど、ファンタも結構大怪我してる…
「俺は悪魔だぞ?…回復は早いんだ。……それと、お前が王子の認めた女なら、俺は信じる。それに…如月家が仲間になってくれた方が魔王を倒せる確率が高くなるからな!俺は…魔王に報告してくるよ。」
「ありがと!あたしね?樹には何か分からないけど…違う感情を持ってるの。樹といるとね?ドキドキするの///あたしは、初めてのこの感情を大切にしたい…だから、この感情を持った樹は…絶対に裏切らないよ!」
「…王子は不器用なんだ。それに…自分よりも他人を大切にする。だから、もし裏切るようなことがあったら、それは結衣たちのためだから…他の人は信じなくても…結衣だけは、信じてやって欲しい。」
「そんなの…当たり前!」


