「それは、違うぞ。俺と柚以外はあいつが王子だってことを知らないし、ここに来たときには…もうすでに、一緒にイタンダ…」
「じゃあなんで引き離さないんだ!仮にも、敵ダゾ!?」
「初恋は…見守ってやるのが、筋ってもんだろ?…危害を加えるようなら、容赦なく引き離すガナ」
初恋…?
じゃあ…相思相愛…っていうのか?
「あいつが何考えてるのかは知らんが…今回の“あれ”は、あいつがやったんダロ?」
そう言って、後ろに見える人間たちを指した。
「そうだ。…あれは、王子がやったし、俺がお前らを倒すことだって王子の命令でしていることだ。…だから、敵とイッタダロ?」
「そうだな。…でも、俺は…あいつが本心でやってるとは思えねぇンダ…」
何を根拠に…そんなっ…!
「あいつらを見てたら分かるさ。ん、ちょうど来たゾ(ニヤッ)」
【ファングside終】


