鳩尾に拳を入れる。 だが、さすがにその程度で倒れはしないらしい。 「ゲホッ・・・お、まえっ」 「君がどんな勘違いをして、僕を殴ろうとしたのかは解るけどね、」 そう言いながら、足元の花びらを摘む。 今度は、黒い塵にはならない。 「確かに、蝶は花へと群がるよ?だけどね、蝶は花を作れない。」 指を離すと、花びらは風の抵抗を受けながら地へと落ちる。 「それなら・・・なんで、あの娘は。」 「別々に説明するのも面倒だ。屯所に戻ろう。」 そう促すと、左之は渋々といった様子で歩き出す。