「っかぁ~!うまいなぁ、たけぇ酒はよう!」
「新八はもうちょっと味わって飲めよ。せっかく高い酒なんだから。」
「左之さんの言うとおり、もうちょっと大事に飲もうぜ!」
夕食を食べた後、買ってきた酒を渡すと、永倉たちは飛び上がって喜び、一気に宴会になった。
近藤さん達は、その光景を笑いながら、酒を飲んだ。
・・・それにしても。
「左之、お酒に強すぎじゃないか?」
さっきから浴びるように飲んでいるのに、全く酔っていない。
それを見かねた土方が、左之に言った。
「左之、いくら強いからって飲みすぎて仕事に支障が出ると困る。そろそろやめておけ。」
「わかったよ。んじゃ、酔い覚ましにちょいと外を歩いてくるよ。」
そう言って、左之はふらりと立ち上がった。
・・・が、その体はフラフラしていて、心許ない足取りだ。
