斉藤は、さっきから同じ事を言っている。


「何で五升も買ったんだ・・・。」


「五升だとちょうど一両だったからな。小銭を出さずにすんだ。」


「常人の感覚じゃないぞ、それ・・・。」


斉藤は、両手に持った酒を大事に持ち直す。


「常人どころか人じゃないがな。あ、屯所に着いたぞ。」


屯所の玄関を開けて中に入ると、そこには。


「「うわぁ・・・」」