「そうだな・・・たしか原田は今、金欠で酒が買えないって言っていたな。」
「酒か!それなら、月を見ながら、皆で一杯しようじゃないか。」
「皆で?それなら、一升・・・いや、二升買わないといけないぞ?」
あの人数で二升だけか。もっと買ってやろうかな。
「だったら、三升買うか。」
僕の言葉を聞き、斉藤は大きく目を見開いた。
「そんなに皆、金無いぞ?」
「金の心配はするな。僕のおごりだ。」
「おごりって・・・お前、本当に何者だ?」
「ふふ、さぁそうと決まれば早く買って持っていこう。」
僕達は茶と団子を食べ終えると、お金を置いて、酒屋へといった。
