「これでよし。」 羽織を綺麗に畳んでしまった僕は、刀の手入れをしていた。 「・・・ん?ここ、微妙に欠けている・・・?」 よく見ると、刃こぼれしてしまっているようだった。 「志乃神、副長から言伝だ。」 「斉藤か、入っていいぞ。」 「失礼する。ん?刀の手入れをしていたのか。」 「あぁ、だが・・・。」 刃の部分を斉藤に見せる。 「刃こぼれか。」 「あぁ。新しく買い替えなくてはな・・・。」 「なら、いい店を知っている。」 そう言って、斉藤は静かに笑う。