台所の奥を覗いてみると、斉藤や他の隊士がせっせと全員分の朝食を作っていた。


「沖田も戻れ。忙しいのだろう?」


「じゃあ、その前におにぎり食べてみてくださいよ。絶対おいしいですから!」


・・・立ったまま食べるのは行儀が悪いと思うのだが・・・。


笹の葉を取ると、綺麗な形のおにぎりが二つ入っていた。


一つとって、口に運ぶ。


「・・・うまいな。」


「でしょう?一君の料理は天下一品なんですから!!」


「そうだな・・・ここまでうまいおにぎりは食べたことが無い。」


ふと、どういう風に料理をしているのか気になり、台所の奥を覗く。


「あれ、斉藤。何で顔が赤いんだ?」


耳まで赤くなってるし。


「~っ!そっ、総司っ!さっさと始めろ。間に合わないだろう!」


「はいはい。あ、命さん。


出かける前に土方さんの所に寄ってください。」


「わかった。ありがとう。」


さて・・・土方の所へ向かうか。