「あれ、命さんじゃないですか。
まだ朝食は出来ていませんけど・・・。」
台所から、沖田が顔を覗かせた。
「出来てないならちょうどいい。
僕の分の朝食は作らなくて良い。」
「遠慮しないで、食べれば良いじゃないですか。」
「いや、遠慮ではない。
僕には朝食をとる習慣が無いだけだ。」
「習慣が無いなら、作れば良いじゃないですか。」
そう言って、沖田は台所へと引っ込んだ。
「命さん!!少しだけ待っててくださいよ!」
そう怒鳴りながら。
特に急ぎの用事も無いので、そのまま待っていることにした。
すると。
「出来ましたよ!一君お手製のおにぎり!」
沖田は嬉しそうな顔をして、笹の葉に包まれたおにぎりを渡してきた。
「一君って・・・。沖田が作ったんじゃないのか。」
「一君の料理はおいしいんですよー!!」