「沖田、知っておるか?


一撃必殺の技は、裏を返せば諸刃の剣。


相手に避けられたら終わりなんだ。」


そして僕は、突きの勢いで体制を崩した沖田に、木刀を向けた。


「終わりだ。」


永倉に続き、沖田を倒した僕を、周りは驚いたように見つめる。


「では、次。」


僕はそう言って、一君と呼ばれていた男に木刀を渡し、木刀を構えた。


しかし、その男は木刀を構えず、腰に当てたまま立っていた。


「居合いか・・・?


面白い。一瞬で決着をつけるとするか。」


そう言いながら、僕もその男と同じようにして立った。


張り詰めた空気。


その空気を断ち切ったのは、互いの踏み込んだ音だった。


「「はぁっ!」」


渾身の一撃。


そして、


「「・・・っ!?」」


バキッという音と共に、二人の持っていた木刀が根元から折れた。