なんで?



仕事は?




もしかして勝手に‥




「勝手に帰ったんじゃねぇぞ?
店長が俺も帰っていいって
言ってくれたんだよ」




心の声聞こえたの?!



こわ‥っ





「そうなんだ‥
今日は暇なんだね〜」



「みてぇだな。
大丈夫かよ、デコ赤いけど?」



「あ〜‥うん大丈夫。
ぶつかっただけだから」




ぶつかったの
見られたよね‥?




恥ずかしくて消えたいんですけど





「‥あいつ?」



「ん‥?」



「その‥彼氏だよ。
電柱にぶつかるくらい
病んでんだろーが!!」




ヒロさんのこと言ってるの?




病んでなんかないよ‥



もうヒロさんなんて
考えてないし



考えないようにしてる




「違うよ‥
それに彼氏じゃないし
その話はしないでって
言ったでしょ?」




"彼氏じゃない"




あれから1年4ヶ月が経ち
ヒロさんとの連絡は一切ない





何も考えることなく
今まで過ごしてきたから
この1年4ヶ月は
早かった気がする





本当にあたしは




強くなった





ヒロさんの存在は



もう




消えかけていた