病院内の大きなフロアに
気が付いたらいて
そこに何列もある椅子の
端っこに腰掛けた






涙は止まらず



止めることもできず




あたしは"今"を考えた





一年間の長い間
あたしはヒロさんの隣を
特別な思いで居てこれた



京子さんや恵太くん

色んな"愛"を知って
またヒロさんを好きになった




これからは
どんな壁にぶつかっても
きっと乗り越えていける



そう強く思ったんだ




理乃さんの存在を
初めて知った時は
初詣の日で

その時、胸のドキドキが
激しかったのは
きっと今日を知らせていたのかも
しれない




強くなった自分と
変わらない理乃さんを



ヒロさんはどう見たのか




あの日からきっと
それぞれ違った道を
歩いてきたんだ



あたしも
ヒロさんも…




なにより理乃さんは
一方通行で
誰にも邪魔されない道を
歩き続け
何一つ変わらない想いだけを
大切に大切にしてきていた





理乃さんと出会ってから今まで
あたしより ずっと
"大切な存在"が遠かった分
"愛"は抑えることが
できなくなっていたんだ





ヒロさんは




それにも気付いているの‥―?