だけど
夏美ちゃんは間違ってる



あたしが憎いなら
あたしだけにしてよ



酷すぎる―‥



「二度とこんなことすんな。
お前には関係ねぇし
俺はあかりさんしか
興味ねぇって言ってんだろ?
次なんかしたら
たとえ夏美でも
タダじゃ済まねぇぞ」



「‥っ‥け、恵太なんか‥
恵太なんか知らない‥!!」


夏美ちゃんは
走って行ってしまった



「夏美ちゃん!!」

「ほっとけよ
あんなやつ‥」


恵太くんはボソッと言った


「あかり悪かった。
俺も油断してた
ごめん‥」


頭を下げて
あたしに謝るヒロさん



「ううん‥」


「俺もあんたに
謝るよ‥
急に怒鳴ったりして
悪かった」



‥…??!


恵太くんは
ヒロさんに向かって
謝った



なに‥これ―‥



すっごく不思議。



「だけど許せなかったんだよ
あかりさんのこと
好きなのに
なにしてんの?って
頭きた‥
俺が真剣な分、遊びにされちゃあ
俺だって黙ってねぇし‥」


正々堂々と面向かって
話す二人をあたしは黙って見ていた



今日はなんだか
二人の雰囲気が違う


まだ涙が残ってて
ボヤけてるせいか
二人の顔が優しく
見えたんだ