「いらっしゃいませ〜‥
って何で来たの?!」
お冷やを置きながら
ヒロさんに聞く
「ん〜? 暇だったから
来た。と見せかけて
あいつ見にきた。」
あいつ‥
恵太くんか。
ヒロさんは
土日が休みだから
あたしのバイトの日は
友達と遊んでる
来てくれたのは嬉しい
やっぱり
心配してくれてたんだね
だけど今日に限って
来るなんて…
一気に罪悪感で
ヒロさんの顔を見れなくなった
「あ‥じゃあ
ごゆっくりぃ〜‥」
「おい!!待てよ。
どこにいんの?」
逃げるように
去るあたしの腕を掴み
ヒロさんは笑う
なぜ笑い?!
「え‥っとね‥
また後で。今忙しいから!!」
言えるわけないじゃん
だいたい恵太くんに
会って、どうするの?
ヒロさんは
何を考えてるのかな‥
「なんだよそれ。
ま、いーや。
自分で探すから。」
探すって‥
あたし
働きにくいよ
だって―‥
さっきから
恵太くん、ヒロさんの方
ずっと見てるし
それに気付いたヒロさんもガン見‥
「あかりさん♪
さっきはごめんな?」
「へ‥?!」
恵太くんが急に
あたしに寄り
話しかけてきた
さっきまで
目すら合わせなかったのに
なんで‥?

