やっとたどり着いた車へ
乗り込み一息つく
「疲れたね〜」
「疲れたな〜」
途中で買った暖かいコーヒーを
それぞれ飲んだ
車は出発せず
ヒロさんが口を開く
「あかりの親にさ〜
俺から挨拶いくよ」
「え?!!」
あたしの親に挨拶‥??
「付き合ってること
隠しとくの辛くなってきた。
堂々としたいと思って‥」
「そうだけど‥
急にどうしたの?」
「急じゃねぇよ。
前から考えてた‥
きちんとあかりの親に会って
挨拶しないとな‥って。」
「‥あたしも
言おう言おうとは
思うんだけど
いざとなると緊張して
言えなくて…」
本当に何度も
ヒロさんとのことを
親に知らせようとした
だけど緊張のあまり
いつも違う話にしちゃう
このままじゃ
いけないって思ってた
ヒロさんとこの話を
するのは初めてで
その顔は
すごく真剣だった
「俺はあかりと
これからもズット
一緒にいたいから
少しでも早く親に
報告したい‥
真剣に交際してますって。
そしたらさっきみたいに
隠れながら帰ることも
しなくていいわけだし
妹使わなくたって
俺が行けるし‥」
ヒロさん―‥
真剣な表情の中に
少し照れてる雰囲気がある
こんな素敵な彼氏なら
あたしの親も
応援してくれるよ

