「どうだ?すっきりしたか?」


「何か、ちょっと腑に落ちないけど……お前が、嘘言ってる可能性だってあるし……」


「お前ね。神様じゃないんだからさ、そんなの考えたって、わかるわけないじゃん? 俺の言葉を信じるか、お前の妄想を信じるかはお前次第だな。ただ、こんな最後になってさ、まだ俺が嘘言うとでも思うか?」


「いや……」


神野は、まどかのコト……好きじゃなかったのか。それなら、まどかの気持ちは、一体どうなるんだ?


それならむしろこのまま告白しない方が、まどかにとっては―。


「……告白しろよ、まどかに」


「へ?!俺?!」


「お前以外に、誰が居るんだよ」


「……無理だよ。フられる」


「だから、決めつけんなって」


「決めつけてるわけじゃない。まどかに、聞いたんだ」


「何を?」


「お前のコトが、好きだって……」


「だから、何?」


「だから何って……それなら絶対成功しないだろ」


「お前、今、俺に言ったとこじゃん。『嘘言ってる可能性がある』って。だったら、まどかのその言葉が、嘘だって可能性もあるんじゃないの?」


……あ。


「上田。俺、確か言ったよな、前に。まどかに、よく遊びに誘われるって」


「うん……」


「何かさ、お前のコトで相談があったらしいよ」


「……え?」


「それにさ、映画だって、俺誘われなかったし。ホントはお前と二人で行きたかったんじゃないのか?俺が好きだって言ったのも、お前を揺さ振りたかっただけなんじゃないのか?」


「いや……それは、ポジティブに考え過ぎだろ」


「だったら、お前はネガティブに考え過ぎだと思うけど」


「そんなコト言われても……」