吹き付ける風に身をすくめた時、まさにタイミングよく話しかけてきた男。



「高校生がこんなところで何をしている。」



台詞に似合わずろれつの回っていない声に振り向くと、
高そうなスーツをシワシワにしたサラリーマンが立っていた。




「高校生なら私だけじゃないでしょ?」


見た目だけじゃ年齢なんて分かりもしない格好をしたやつらばっかりだけど。



無表情でそう言い返すと、その男は抑えきれないニヤつく顔を私に近づけて



「寒いんだろ?暖かいとこいこうか?」



と言ってきた。