「やっほぅ、優」

「…おー」

笹原
お前は何て空気が読めないんだ

「今日購買で苺パン出たらしいぜ、さっそく買いに…って」

やっと高橋に気付いたようだ

「おお!、高橋ちゃんじゃん!
何、付き合ってんの?」

「は?」

「い、いえ私はただ、水川君に、その…」

「怪我してたから保健室連れてっただけ
パンは一人で行けよ
じゃあな」

高橋はさっさと行く俺に続いて笹原に一礼して走ってきた

「え、あの優…」

口を開けてポカーンとしてる笹原は放置

「あの、水川君、いいの?」

「優」

「え?」

「優、だ」

「あの…」

「ああ、もう
水川じゃない、優って呼べ」

「ええ、でもそんな慣れ慣れしくできな…」

「俺も呼べばおあいこだろ、かな」


彼女の顔がみるみる赤くなる


「か、らかわないでください!」

「からかってない、あと敬語禁止」

「ええ!?」

「俺はお前の先輩でもないし、敬語使う意味ないだろ
しかも何で今までずっと敬語なんだよ」

「…ごめんなさい」

「謝るの禁止」

「そ、そんな!」

「今まで俺に何回ごめんなさい言うんだよ
必要以上に謝るな」

「…分かりました」

「しょっぱなから分かってないな」

「ごめんなさ…あ!」

「ほら、分かってない」


彼女は謝罪以外の何をしていいか分からず、オドオドしている