隣の席の山田君

「山田君!何描いてるのー!?」

そう聞くと、山田君は黙って青空を指差した。

「そっか。」

私は駆け寄った。

絵の具とか、とっても複雑な作り方だ。

れ??

「山田君、この水、何処で汲んだの?」

山田君はその場をすっと立ち、川から水を汲んできた。

「へー・・・。っでもさー本当に上手だよね!?」

ぐいっ!!

「おっ、とわ!!」

私は、山田君にグイッと引っ張られた。

引っ張られた。

引っ張られたぁ!!?

「え?ね、ちょ。」

そして、山田君の足と足の間に入れられて、目の前にはスケッチブックと川。

この体制!!?

「結局、鱚丘も絵、好きなの?」