少しだけ視線を動かすと、驚いているがどこか嬉しそうな翔さんと目が合った。
身長が伸びている。
やんわりとした雰囲気はあまり感じず、かわりに少しクールな大人の印象を受けた。
やっぱり綺麗…。
思わず見とれていると、少しだけ翔さんが近づいた。
すぐにダダダッという何人かの走ってくる様な音が聞こえ、近づいた翔さんは離れてしまった。
なんで近づいたんだろうか。恥ずかしいな…。
すぐにガラッという扉が開くような音がし、誰か…3人位の人が入ってきた。
近づいてくるとすぐわかる。
銀さんと瑠優さんと真千ちゃんだ。
銀さんは燃えるように赤かった髪を、少し暗い落ち着いた紅の色に染めていた。
背はあまり変わっていないにせよ、相変わらず怖い。
暴走族どころか、極道入りを果たしていそうだ。
後で聞いてみよう。
